タイだ。

タイで外こもりニートの日記帳。

Archive for the ‘教育’ Category

教育省は英語を第二公用語とする計画案を破棄

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Fear of the outside world | The Lost Boy
教育省は英語を第二公用語とする計画案を破棄したが、その理由が面白い。

教育省チンナヲーン氏「理由はタイ国が過去に植民地化されたという誤解を招くため。英語を第二公用語としている他の国々は一般的に元植民地化であったと見なされる」

 
上記記事のThe Lost Boy氏(抜粋)

現在我々が知るタイ語のルーツは、クメール語の言語記述システムをラムカムヘーン王が導入し改変した物。スコータイはかつてはクメールの統治下にあった。タイ人が辿り着いたチャオプラヤー川下流の地域はモン王国の一部だった。この地域を治め打ち立てたのがアユタヤ、のちにスコータイを吸収しサヤーム文化が展開する。つまりタイ語を話す人々はこのモンとクメールが長い間支配していた領土を奪い取り、それがタイ国の誕生に繋がったということ。それを踏まえると、過去のタイの植民地に関する誤解を招くという理由で英語の第二公用語化の機会を捨てるというのは愚かに見える。

タイは技術的には東南アジアで植民地化されなかった唯一の国と言うが、植民地主義など、他国の概念の影響を受けなかったというわけでもない。仏教だってタイで生まれたわけでも無いが現在はほぼ仏教国だ。第二公用語に英語を導入する事がなぜタイが植民地であったという誤解を招くのか、チンナヲーン氏の言う事は辻褄が合わない。

 
ศธ.ยกเลิกประกาศ ภาษาอังกฤษเป็นภาษาที่ 2 หวั่นถูกมองเป็นเมื่องขึ้น -mthai
上記の「第二公用語とはしない」という発表と同時に「外国語としての英語教育」の強化も発表、数々の対策を上げている。
 

我々外国人がタイで感じるのは、タイの要人はほぼ全て流暢な英語を話すという点ですね。東南アジアで唯一植民地になったことが無いというのがタイ人の自慢ですが、実際は政治家だろうが何だろうが、出世するためには海外の名門大学に留学することがタイでは実質的に前提条件となっています。そして留学するのは当然英語圏の大学でなければなりません。このことと今回の話を見比べると、なんとも言えない面白さを感じます。

Written by thaida

2010/10/28 at 16:04

カテゴリー: ニュース, 教育

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ニュース

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アピシット首相は和解プロジェクトの一環として高等教育機関代表者会議の意見を受け、一県一大学構想の受け入れを表明。「高等教育を地域社会と結びつけ、高等教育と地域社会のギャップ、例えば高学歴になる程出身地の社会から乖離してしまうという問題を解決したい」
“มาร์ค”ขานรับข้อเสนอ 1 จังหวัด 1 มหาลัย – ข่าวไทยรัฐออนไลน์

記事には有りませんが以前言われた、地方の教育現場での半官僚主義の芽を潰すという目的もあるのでしょう。また高等教育よりも職業訓練学校をまともな水準にすることの方が緊急の課題だという意見もあります。首都や近郊の職業訓練学校の荒廃、度々起こる学校間の抗争、銃撃事件等、全く酷いものです。


カンボジアのプレアビヒア遺跡問題について、PADが抗議デモを行っていますが、カンボジアの報道によるとタイ国内の報道には矛盾が有るようです。
カンボジアウォッチ

…「タイでの大方の報道とは異なり、タイとの二国共同管理の案はブラジルでは一切討議されなかった」と同報道官は述べ、そうした報道はタイ側による宣伝行為だと語った。
カンボジアのソック=アーン官房長官とタイのスウィット=クンキッティ天然資源・環境相はこの決定草案に先月30日署名している。…


鉄道の一等、二等の乗車券が十月から10%値上げされるそうです。


軍による反政府デモ鎮圧の時にラマ4通りで銃撃された男性が先日亡くなり、今回の政治抗争の死者は合計91人となっています。

Written by thaida

2010/08/03 at 10:04

教育とか権力とか

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Kurlantzickさん(fellow for Southeast Asia at the Council on Foreign Relations)という研究者の記事のごく一部。
The Destruction of Thailand’s Global Brand – Newsweek
Mismanagement and mistakes make mess for Thailand | Asian Correspondent
80年代、90年台と高度成長を期待されてきた民主主義国が、如何にして現在のような状態に陥ったのか。

(略)アピシット氏の民主党政権も、2001年からのタクシン氏によるタイラックタイ党政権も、読み書きと記憶の反復という古典的な教育を一新することは無かった。台湾、シンガポール、中国、インドは大学教育、英語、そして高度スキルの教育に力を注ぎ、結果として世界的な展望に立った革新的企業、そして巨大なアウトソーシング産業界を生み出した。しかしタイ政府とタイの主な業界は相変わらず海外企業の下請けで低価値な製造業を行っている。中国やシンガポールと違い、政府は労働力の改善や世界展開を支える効果的な誘引作りに失敗した。(略)

失敗は明らか。TOEFL試験の結果はアジアで常に最下位。台湾のエーサーやインドのインフォシスと比較できるようなタイのいかなる企業も出現していない。底辺の製造業は中国はどんどん奪われ、ハイテク業界はタイを無視している。(略)

タイの指導者達は観光客を惹き付けるその核となる物を保護することさえも選ばなかった。シンガポールは厳格な環境保護法を制定したし、非常に工業化が促進された韓国でさえも前市長が首都周辺に何百万本もの植林を指揮し、首都の主な川を浄化させた。(略)

タイの指導者達は権力を自らの手に集中させる。一方アジアのライバル達は逆の方法を取った。インドネシアは地域の不平を押さえる為にジャカルタから権限を移した。独裁的な中国でさえ各地域の自治体に大きな権力を与えている。タイでは2006年のクーデター後、指導者がそれまでの進歩的だった1997年憲法をクーデター首謀者達への恩赦を規定する物に置き換え、上院を非民主主義的にし、バンコク中心の権力を強化して不穏な情勢を押さえこもうとした。この決定が裏目に出て、まずはムスリム支配下のタイ南部の既に収まらなくなっていた反乱の更なる拡大、そして赤シャツによる抗議運動となる。どちらもバンコクの増大する権力への憤慨だが、それでもアピシット氏は首都の拡大を続け、現在は非常事態宣言により市民の自由を制限し、治安部隊による強制排除を許可している。(略)

まぁ工業化すれば良いってわけでは無いですが、教育改革の欠乏、そして権力の一極集中が問題だという話ですね。他にも都市部と僻地の学校の予算の大きな格差、機会の不平等の問題も大きいようです。

教育については、その内容レベルにも問題が有り、という記事。

タイの教師の80%が自身の担当教科で落第。
80 per cent of Thailand’s teachers fail own subject | Herald Sun

コンピュータ分野で88%、数学で84%、生物学で86%、物理学で71%が落第。
また教育省によると、37500の中等学校の指導者の95%が英語と技術の試験で合格レベルに達しなかった。
この惨憺たる結果が論争を巻き起こしている。

84000人の教師と学校指導者が試験を受けたという事ですが、どんな試験を誰が規定したのかは不明です。
ただこれは日本人にとってもちょっと耳が痛い話のような気もしますが。

Written by thaida

2010/06/10 at 19:34

カテゴリー: ニュース, 政治経済, 教育

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ワット・タンマガーイ

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識者NGO団体の40人がワット・タンマガーイと基礎教育委員会とのプロジェクトへの十億バーツの資金援助への署名を止めるよう首相に要求文書。
ปัญญาชน-เอ็นจีโอจี้”มาร์ค”ระงับด่วนลงนาม”ธรรมกาย -สพฐ.” ให้ทุนพันล.อ้างอบรมนร.-ครู10.7ล้านคน -matichon

バンコク北側の郊外にワット・タンマガーイという巨大な仏教宗派の寺が有るんですが、それはもう本当に巨大でバンコクに着陸する旅客機からはっきりと見える程です。この宗派はテレビ放送局も所有していて、沢山の信者が白装束で瞑想している姿が毎日放送されてます。放送を見れば仏僧達が巨大ピラミッドの上に鎮座して説法している姿が映し出され、それはもうおよそ仏教に似つかわしくない豪華さでいかにも怪しいんですが…。

記事では、商人や貧乏な者達に「徳や天国」で誘惑して財産を投げ出しお布施するように説いている事に触れ、これが本来の仏教の教えを逸脱しているのでは無いかという疑惑について触れています。日本人は数々の新興宗教の事例を聞いているのでこれを聞けば「あぁ、やっぱり」と思うんじゃないでしょうか。

ちょっと驚きなのは、提出された文書では「その上確かな証拠が無いとはいえ、政治界の一派閥と深い関わりが有り、多くの犠牲者を出した今年4月の惨事で武力行使したグループとの関係も噂されている。政府高官が署名するので有れば、その財政と活動について透明にする必要が有る。」としていることです。意外な所でこの寺の名前が出てきたという感じです。

追加:
要求文書を受けて署名を中止しているようです。 สั่ง! สธ. ระงับ MOU วัดธรรมกาย -naiton

Written by thaida

2010/05/10 at 20:21

カテゴリー: ニュース, 宗教, 教育

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地図を読めないタイ人

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「タイ人は地図を読み書きできない」、というのは自分も十年以上前に旅行に来た時から定説でした。当時旅行中に道端で地図を見せてもほとんどの皆さん、さっぱり読めませんでしたし、地図を書いてもらっても、「なんだこりゃ?どう書けば相手に伝わるのか分かっていないらしい、あ、読み方知らないからか?」といった具合。

日本人なら「変だな小学校で教えないのかなぁ」、と思うところですが。

タイの軍と政治  不穏な動き

これを書いてる人はタイの軍や警察の知り合いが居るらしく、興味深い話がちらちらと書いてあるので、ここ数ヶ月feedを見ているんですが、さりげなく面白い事が書いて有ります。

ところで、ほとんどのタイ人は地図が読めませんが、これは国民の中にいるタイ共産党シンパを通して、当局の動きがタイ共産党側に伝わらないようにするために意図的に学校教育から外したためです。

マジですかーって感じですね。そのせいで何十年間も地図の読み方を学校で教えて来なかったって。ちょっと信じがたいけど、これが本当なら納得です。でも、ほんと?

Written by thaida

2009/05/04 at 01:14

カテゴリー: 教育

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